墓じまいが増える理由とお墓の未来

これからの供養と選択肢を考える
墓じまいを考える人が増えた背景には、家族構成や暮らし方の変化があります。
お墓の歴史から墓じまい後の供養まで、中立的な視点で紹介します。
この記事はこんな方におすすめ
1.【背景】墓じまいが増えている理由を知る

✔ 墓じまいの背景には承継や管理の問題があります。
✔ 改葬件数は近年、高い水準で推移しています。
「墓じまい」という言葉を耳にする機会が増えました。
背景にあるのは、単に「お墓がいらなくなった」という価値観の変化だけではありません。
お墓を継ぐ人がいない、子どもが遠方で暮らしている、高齢になって墓参りが難しくなったなど、家族や暮らし方の変化が大きく関係しています。
📌 墓じまいと改葬は同じもの?
「墓じまい」は法律上の用語ではなく、一般的に墓石を撤去して墓地を返還し、納められていた遺骨の供養先を整理する一連の流れを指して使われています。
一方で「改葬」は、墓地、埋葬等に関する法律で定められた言葉です。
現在のお墓や納骨堂に納められている遺骨を、別のお墓や納骨堂へ移す場合には、原則として市区町村で改葬許可の手続きが必要になります。
墓石を撤去して墓地を返還することと、遺骨を別のお墓や納骨堂へ移す「改葬」は意味が異なります。
墓じまいを考える際は、遺骨をその後どのように供養するかまで決めておくことが大切です。
📌 数字から見る改葬の増加
厚生労働省の「衛生行政報告例」では、全国の改葬件数が毎年集計されています。
年度によって増減はあるものの、近年は多くの改葬が行われており、お墓の移転や整理を考える家庭が少なくないことが分かります。
| 背景 | よくある事情 |
|---|---|
| 承継者 | お墓を継ぐ家族がいない |
| 距離 | 子どもや親族が遠方に住んでいる |
| 高齢化 | 墓参りや清掃が負担になっている |
| 家族への配慮 | 子どもに管理の負担を残したくない |
| 供養の多様化 | 永代供養や樹木葬など選択肢が増えた |
📌 なぜ今、墓じまいを考えるのか
✔ お墓を継ぐ人がいない。
✔ 実家を離れ、お墓から遠い地域で暮らしている。
✔ 高齢になり墓参りや清掃を続けることが難しい。
✔ 将来、子どもや孫に管理の負担を残したくない。
✔ 永代供養墓や樹木葬など、ほかの供養方法も検討したい。
こうした事情が重なり、まだ自分で管理できるうちにお墓の今後を決めておこうと考える人もいます。
お墓を残すことにも、家族が集まる場所や故人を偲ぶ場所を持てる良さがあります。
承継や管理に問題がなければ、そのままお墓を守り続けることも一つの選択です。
墓じまいは「お墓が不要だから行うもの」とは限りません。
お墓を大切にしたい気持ちがあっても、将来の承継や管理を考えた結果として、墓じまいを選ぶ家庭もあります。
まずは現在のお墓を誰が管理しているのか、今後誰が引き継ぐのかを家族で確認することが、お墓の未来を考える第一歩になります。
2.【歴史】日本のお墓はどう変わってきたか

✔ 日本のお墓は時代や地域によって形を変えてきました。
✔ 現在の墓地制度も長い歴史の中で整えられたものです。
「先祖代々のお墓」という言葉から、日本では昔から同じようなお墓を家族で守ってきたと思うかもしれません。
しかし、日本の埋葬やお墓の形は一つではなく、時代や地域、身分、宗教などによって違いがありました。
現在のお墓の姿だけを見て、それが古代から続く日本の唯一の形だったと考えるのは正確ではありません。
📌 古代から続く多様な葬送
日本には古くからさまざまな葬送の形がありました。
古墳のような大規模な墓が造られた時代がある一方、すべての人が同じ形式のお墓を持っていたわけではありません。
その後も土葬や火葬などが行われ、地域や時代によって葬送の習慣は異なっていました。
日本のお墓の歴史を考えるときは、「昔はこうだった」と一つの形にまとめないことが大切です。
葬送方法や墓の形には地域差があり、時代とともに変化してきました。
📌 江戸時代に強まった寺院とのつながり
江戸時代には、キリスト教を禁制とした幕府の政策などを背景に、人々が寺院と結び付く寺請制度が広がりました。
寺院は葬儀や供養だけでなく、人々の生活や地域社会とも深く関わるようになります。
こうした歴史の中で、寺院墓地や先祖供養の文化も人々の暮らしと強く結び付いていきました。
ただし、江戸時代のお墓も全国で同じだったわけではありません。
土葬と火葬の違いをはじめ、墓標や埋葬方法にも地域や身分によるさまざまな形が確認されています。
📌 明治以降に墓地のルールも整備
明治時代に入ると社会制度が大きく変わり、墓地や埋葬についても行政によるルールが整えられていきました。
明治17年には「墓地及埋葬取締規則」が定められ、墓地や埋葬を行政が管理する近代的な制度が進んでいきます。
その後、戦後の昭和23年(1948年)に現在の「墓地、埋葬等に関する法律」が制定されました。
| 時代 | お墓・葬送をめぐる主な変化 |
|---|---|
| 古代 | 古墳などが造られる一方、葬送の形には違いがあった |
| 中世 | 仏教の広がりなどとともに葬送や供養も変化 |
| 江戸 | 寺請制度などを背景に寺院と人々の結び付きが強まる |
| 明治以降 | 墓地や埋葬に関する行政上の制度が整えられる |
| 戦後 | 墓地、埋葬等に関する法律が制定され現在の制度へ |
※葬送や墓制の変化には地域差があり、上表は大きな流れを整理したものです。
📌 お墓の形は今も変化の途中
こうして歴史を振り返ると、日本のお墓は一つの形を守り続けてきたのではなく、社会や家族、宗教、制度の変化とともに姿を変えてきたことが分かります。
現在では一般的なお墓だけでなく、永代供養墓、納骨堂、樹木葬など、遺骨を納める場所にもさまざまな選択肢があります。
だからといって、従来のお墓が古い、これからは新しい供養を選ぶべきだという話ではありません。
承継する人がいて管理を続けられるのであれば、現在のお墓を残すことができます。
承継が難しい場合には、将来の管理方法や別の供養先について家族で確認しておきましょう。
お墓は故人を偲ぶ場所であると同時に、残された家族にとっても大切な場所になり得ます。
その役割をこれから誰が担うのかを考えることが、墓じまいを検討する際にも欠かせません。
3.【事情】お墓を維持できない理由を考える

✔ 承継者がいてもお墓を守れるとは限りません。
✔ 距離や年齢もお墓の管理に影響します。
お墓を守り続けるには、墓参りだけでなく、清掃や管理料の支払い、寺院や霊園との連絡なども必要になります。
以前は家族の誰かがお墓を引き綽ぐことを前提に考える家庭も多くありましたが、現在は家族の暮らし方が変わり、同じ方法を続けることが難しいケースもあります。
「子どもがいるから大丈夫」とは限らないのが、現在のお墓を取り巻く事情です。
📌 お墓を継ぐ人がいない
まず考えなければならないのが、お墓の承継者です。
子どもがいない場合だけでなく、親族がいても将来お墓を管理する人が決まっていない家庭があります。
お墓を残したまま管理する人がいなくなると、墓地の使用規則などに基づき、将来的に無縁墓として扱われる可能性があります。
「誰かが継いでくれるだろう」と考えるのではなく、実際に誰が管理するのかを家族で話しておくことが大切です。
親が残したいと考えていても、子どもが同じ考えとは限りません。
📌 お墓から離れて暮らしている
進学や就職、結婚などをきっかけに、生まれ育った地域を離れて暮らすことは珍しくありません。
実家の近くにお墓があっても、子どもや孫が遠方に住んでいれば、定期的な墓参りや清掃が難しくなることがあります。
新幹線や飛行機を利用する距離であれば、移動時間だけでなく交通費や宿泊費がかかる場合もあります。
お墓そのものの管理費だけではなく、そこへ通い続けられるかも考えておきたいところです。
📌 年齢とともに墓参りが難しくなる
現在は問題なく墓参りができていても、10年後、20年後も同じとは限りません。
長い階段や坂道がある墓地、公共交通機関から離れた霊園などでは、高齢になるにつれて移動が負担になることがあります。
草取りや墓石の清掃、水を運ぶ作業なども、年齢を重ねると難しくなる場合があります。
そのため、自分が元気なうちにお墓の今後を考えておきたいという人もいます。
📌 子どもに負担を残したくない
もう一つ見逃せないのが、次の世代への負担です。
自分自身はお墓を大切にしていても、「子どもや孫に同じ管理を求めてよいのだろうか」と考える人もいます。
一方で、子どもがお墓を残したいと思っているのに、親だけの判断で墓じまいを進めてしまえば、家族の間で意見が食い違うこともあります。
墓じまいは、一度墓石を撤去すると簡単には元へ戻せません。
現在管理している人だけで決めるのではなく、できる範囲で家族や親族の考えも確認しておくと、後の行き違いを防ぎやすくなります。
📌 お墓を維持する負担は家庭ごとに違う
| 確認したいこと | 家庭によって異なる事情 |
|---|---|
| 承継 | 将来お墓を管理する人がいるか |
| 距離 | 無理なく墓参りを続けられるか |
| 年齢 | 清掃や移動を続けられるか |
| 費用 | 管理料や交通費などを負担できるか |
| 家族の意向 | お墓を残したい人がいるか |
※お墓の管理方法や承継条件は、寺院・霊園・墓地の使用規則などによって異なります。
こうして見ると、お墓を維持できるかどうかは「お金があるか」「子どもがいるか」だけでは判断できません。
誰が継ぐのか、どこに住んでいるのか、将来も通えるのか、家族はどう考えているのか。
こうした事情を一つずつ確認したうえで、お墓を残すのか、墓じまいを検討するのかを考える必要があります。
墓じまいを決める前に、墓地の使用規則、年間管理料、名義人、承継者、納められている遺骨などを確認してみましょう。
状況が分かれば、そのまま維持できるのか、別の方法を考える必要があるのか判断しやすくなります。
4.【比較】墓じまい後に選べる供養を比較

✔ 墓じまい後の供養には複数の選択肢があります。
✔ 費用だけでなく、遺骨の扱いや管理方法も異なります。
墓じまいをした後、取り出した遺骨をどうするかは大切な問題です。
別のお墓へ移す方法もあれば、永代供養墓や納骨堂、樹木葬などを選ぶ方法もあります。
すべての遺骨を一つの方法で供養する必要はなく、一部を手元に残すなど、家族の希望に合わせて考えることもできます。
📌 墓じまい後にはどんな選択肢がある?
代表的な供養方法を比較すると、それぞれに違いがあります。
| 供養方法 | 主な特徴 | 継続管理 |
|---|---|---|
| 一般墓へ改葬 | 別のお墓へ遺骨を移す | 必要 |
| 永代供養墓 | 寺院や霊園などが供養・管理する | 原則不要 |
| 納骨堂 | 屋内などの施設に遺骨を納める | 契約による |
| 樹木葬 | 樹木や草花を墓標とする墓地 | 契約による |
| 海洋散骨 | 粉末化した遺骨を海へ散布する | 不要 |
| 手元供養 | 自宅などで遺骨の全部または一部を保管する | 自分で管理 |
※永代供養墓、納骨堂、樹木葬などの名称や供養方法、使用期間、管理条件は施設や契約内容によって異なります。
📌 別のお墓へ遺骨を移す
墓じまいをしても、お墓そのものをなくす必要はありません。
現在のお墓が遠いことが問題であれば、自宅から通いやすい墓地へ遺骨を移す方法があります。
家族がお墓参りを続けたい場合や、先祖代々のお墓という形を残したい場合には検討しやすい方法です。
現在のお墓から別の墓地や納骨堂へ遺骨を移す場合には、原則として改葬許可の手続きが必要になります。
📌 永代供養墓を利用する
永代供養墓は、寺院や霊園などが遺骨の供養や管理を行うお墓です。
お墓を継ぐ人がいない場合でも利用しやすいことから、墓じまい後の納骨先として選ばれることがあります。
ただし、「永代」という言葉から永久に同じ場所へ個別に納骨されると思われることがありますが、一定期間後に合祀される契約もあります。
個別に安置される期間や合祀される時期、年間管理料の有無などは施設によって異なります。
契約前に「いつまで」「どのような状態で」遺骨が安置されるのかを確認しておきましょう。
📌 納骨堂を利用する
納骨堂は、遺骨を納めるための施設です。
ロッカー型や仏壇型、自動搬送型などがあり、施設によって仕組みはさまざまです。
屋内で墓参りができる施設もあり、天候の影響を受けにくいことや、交通の便利な場所にあることを理由に選ばれる場合があります。
一方で、使用期間や更新、承継、将来の合祀などの条件は施設ごとに違います。
📌 樹木葬を選ぶ
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花などを墓標とする墓地です。
自然を感じられる環境で供養したい人や、従来の墓石にこだわらない人から選ばれています。
ただし、樹木葬と呼ばれていても、一人ずつ埋葬するタイプ、家族で利用するタイプ、ほかの遺骨と一緒に埋葬する合祀型などがあります。
「樹木葬なら承継者が不要」とは限らないため、契約内容を確認する必要があります。
📌 海洋散骨を選ぶ
海洋散骨は、遺骨を粉末状にしたうえで海へ散布する葬送方法です。
墓石を持たないため、その後の墓地管理や承継を必要としないことが特徴です。
一方で、散骨した遺骨を後から元の状態に戻すことはできません。
家族の中にお墓や納骨を希望する人がいる場合には、事前に十分な話し合いが必要です。
海洋散骨は管理の負担がない一方、遺骨を手元に戻せないという大きな違いがあります。
すべてを散骨するのではなく、一部を手元供養などのために残す方法もあります。
📌 手元供養という方法もある
遺骨の全部または一部を、自宅など身近な場所で保管して供養する方法もあります。
小さな骨壺に納めるほか、遺骨の一部を加工して身近に置く方法など、手元供養の形はさまざまです。
墓じまい直後に新しい納骨先を決められない場合に、いったん自宅で保管しながら今後の供養を考える家庭もあります。
ただし、将来自分が管理できなくなったときに遺骨をどうするのかまで考えておくことが大切です。
例えば、一部を手元供養として残して残りを散骨するなど、遺骨を分けて供養することもできます。
家族によって希望が異なる場合には、それぞれが納得できる方法を組み合わせることも選択肢になります。
墓じまい後の供養は、費用の安さだけで決めるものではありません。
遺骨を残したいのか、お参りする場所が必要なのか、将来誰が管理するのかによって、合う方法は変わります。
それぞれの特徴を比べ、遺骨を残すか、お参りする場所を持つか、将来誰が管理するかを基準に検討すると分かりやすくなります。
5.【判断】お墓を残すか迷ったときの考え方

✔ お墓を残すことにも墓じまいにも良さがあります。
✔ 今すぐ結論を出さないことも一つの選択です。
お墓を残すか、墓じまいをするか。
迷っている段階では、どちらか一方に急いで決める必要はありません。
大切なのは、現在のお墓をこれから誰が管理するのか、家族がお墓をどう考えているのかを整理することです。
📌 お墓を残す選択が合うケース
現在のお墓を無理なく管理でき、家族も残したいと考えているのであれば、墓じまいをする理由はありません。
お墓には遺骨を納める場所という役割だけでなく、家族が故人や先祖を偲ぶ場所としての意味もあります。
✔ お墓を継ぐ人が決まっている。
✔ 家族がお墓を残したいと考えている。
✔ 無理なく墓参りを続けられる。
✔ 管理料などを継続して負担できる。
✔ 故人を偲ぶ場所を残しておきたい。
こうした家庭では、現在のお墓を維持することが自然な選択になるでしょう。
お墓があることで、お盆やお彼岸、命日などに家族が集まるきっかけになることもあります。
費用や管理の負担だけでなく、家族にとってどのような場所になっているのかも考えてみましょう。
📌 墓じまいを検討するケース
一方で、現在は管理できていても、将来の承継に不安がある場合には墓じまいを検討することがあります。
✔ お墓を継ぐ人が決まっていない。
✔ 家族や親族がお墓から遠く離れて暮らしている。
✔ 高齢になり墓参りや清掃が難しくなっている。
✔ 次の世代へ管理の負担を残したくない。
✔ 家族が別の供養方法を希望している。
このような場合には、管理できなくなってから対応するのではなく、元気なうちに家族と今後を話し合っておく方法もあります。
ただし、一つでも当てはまれば墓じまいをした方がよいという意味ではありません。
現在のお墓を維持する方法が残されていないかを確認してから判断しても遅くありません。
📌 お墓の場所を変える方法もある
「お墓は残したいけれど、遠くて通えない」という場合には、墓じまいをして供養そのものを終えるのではなく、通いやすい墓地へ改葬する方法があります。
例えば、故郷のお墓から現在暮らしている地域の墓地や納骨堂へ遺骨を移せば、墓参りを続けやすくなる場合があります。
問題がお墓そのものにあるのか、それとも距離や管理方法にあるのかを分けて考えることが大切です。
📌 迷っているなら今は決めない
墓じまいは、墓石を撤去して墓地を返還するため、一度行うと簡単には元へ戻せません。
家族の意見がまとまっていない場合や、遺骨の供養先が決まっていない場合には、急いで進めない方がよいこともあります。
まずは墓地の管理者へ現在の契約内容や承継について確認し、家族で話し合うところから始めてもよいでしょう。
墓じまい後の供養方法には、費用を抑えられるものもあります。
しかし、金額だけで決めてしまうと、「お参りする場所を残したかった」「遺骨を残しておけばよかった」と家族の希望との違いが後から分かることもあります。
費用と同時に、遺骨をどうしたいのか、お参りする場所が必要なのかも確認しておきましょう。
📌 家族で確認したい5つのこと
| 確認すること | 家族で話しておきたい内容 |
|---|---|
| 承継 | 将来誰がお墓を管理するのか |
| 場所 | 今の場所で墓参りを続けられるか |
| 遺骨 | 遺骨を残したいか、どう供養したいか |
| 費用 | 今後の管理や供養にいくらかかるか |
| 気持ち | 家族がお墓を残したいと考えているか |
この5つを確認すると、現在のお墓を残した方がよいのか、別の場所へ移した方がよいのか、墓じまいを検討した方がよいのかが見えやすくなります。
お墓を残すのか、近くへ移すのか、それとも墓じまいをするのか。
承継する人、墓地までの距離、家族の希望を確認すると、今後どうするべきかが見えやすくなります。
お墓を残すかどうかは、「今の自分が管理できるか」だけでなく、その先まで考えて決めることが大切です。
10年後、20年後に誰が管理するのかまで考えると、家族に合った選択肢を見つけやすくなります。
6.【将来】これからのお墓と供養を考える

✔ お墓を残せる家庭まで墓じまいをする必要はありません。
✔ 将来管理する人まで考えておくことが重要です。
墓じまいを考える人が増えている背景には、承継者の不在や遠距離での墓参り、高齢化など、それぞれの家庭が抱える事情があります。
一方で、現在のお墓を家族が無理なく管理でき、これからも残したいと考えているのであれば、そのお墓を守り続けることができます。
墓じまいが増えているからといって、すべての家庭がお墓をなくす必要はありません。
📌 お墓を残すなら将来まで考える
今は自分で管理できていても、お墓はその先も残ります。
誰が引き継ぐのか、遠方に住む家族でも墓参りを続けられるのか、管理料を含めた負担はどうするのか。
お墓を残す場合には、こうしたことを家族で確認しておくと、次の世代が突然判断を迫られる状況を避けやすくなります。
📌 墓じまいは供養を終わらせることではない
墓じまいをすると、これまでのお墓はなくなります。
しかし、取り出した遺骨を別のお墓へ改葬したり、永代供養墓や納骨堂、樹木葬などへ納めたりすることができます。
海洋散骨や手元供養を選ぶ家庭もあり、墓じまい後にどのような形で故人を偲ぶのかまで考えておく必要があります。
現在のお墓を撤去することだけを先に決めるのではなく、取り出した遺骨をどこへ移すのか、これからどのように故人を偲ぶのかまで家族で話しておきましょう。
📌 家族が集まる場所としてのお墓
お墓には、遺骨を納める場所とは別の役割もあります。
命日やお盆、お彼岸に墓参りをすることで、故人を思い出したり、離れて暮らす家族が顔を合わせたりする家庭もあります。
墓じまいを検討するときは、管理や費用だけを見るのではなく、そのお墓が家族にとってどのような場所になっているのかも考えておきたいところです。
📌 これから誰がお墓を守るのか
お墓の問題は、墓石があるかないかだけではありません。
現在のお墓を誰が管理していて、次に誰が引き継ぐのか。
そこが決まっていれば、今のお墓を残すという判断もしやすくなります。
反対に、引き継ぐ人が決まっていないのであれば、管理できなくなる前に今後の方法を話し合っておく必要があります。
長く守られてきたお墓には、自分だけでなく親族の思いが残っていることがあります。
墓じまいを進める場合は、後から「残してほしかった」という行き違いが起きないよう、関係する家族や親族にも事前に伝えておくと安心です。
お墓を残す。
通いやすい場所へ移す。
墓じまいをして別の供養へ切り替える。
まだ決めずに、しばらく今のお墓を守る。
どの方法を選ぶにしても、最初に確認したいのは「このお墓を将来誰が管理するのか」です。
そこから家族で話を始めると、今のお墓をどうするべきかが具体的に見えてきます。
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